治験というのは、新しい薬を世の中に生み出すために行われる臨床試験のことで、まだ承認されていない薬を実際にヒトに服用してもらってその効果とか副作用の有無などを調べます。

まだ承認されていない薬とは言っても、全く何の情報もないゼロベースの化学物質を服用するようなことはあり得ず、研究室での化学的な実験とか、動物試験は終わっており、だいたいの見込みはついていることが治験を行うためのいわば前提です。

しかも、治験は段階を踏んで行われ、まずは病気を持っていない健康な人に服用してもらうフェーズ1、少数の患者さんに服用してもらって効果や副作用を確かめるフェーズ2、そして多数の患者さんに服用してもらうフェーズ3の3段階に分かれていることが普通です。治験というと、何かモルモットにされるといったあまり良くない印象を持っている人も多いかもしれません。何しろ自分の命と健康に直結することであり、これらははっきり言ってプライスレスでしょうから、できうることならまだ承認されておらず、効き目も副作用の出方も良く分からない薬ではなく、承認され評価も定まった安心できる薬を飲みたいと思うのは確かに自然な感覚です。

ですが、そのように薬が承認されるためにはどうしても避けて通れない段階なのだということもできます。自分は安心したいので、不安は他人だけに背負ってもらいたいというのはどうなのかという話です。また、承認されているからと言って100%安全だという保証はそもそもありませんし、もっと言えば十分に効果のある承認薬のない病気も世の中にはまだまだ数多くあるのです。

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