治験とは新しい薬を世の中に出すための最終段階で、動物実験などを終えた後に実際にヒトに服用してもらって効き目や副作用を確かめる試験のことを指します。

動物実験は終わっており、これはおそらくヒトでも効き目があって副作用は許容できる範囲のものだろうという科学的な根拠を得た上で行われるのですが、もちろん思い通りに行く保証などどこにもありません。統計の取り方にもよりますが、動物実験を無事に終え、ヒトに対する治験段階に入った化合物で、無事に承認されて世の中に新薬として生み出されるものは10個のうち1つ程度というデータもあります。

これを見ると、動物実験まで終えたから治験でもおそらく大丈夫だろうなどというのは全くとんでもない話で、9割の化合物は薬としては使えないものだということになります。もちろんこの9割の全てが危険な化合物だ言っているわけではありません。思いもよらぬ強い副作用が出てしまうものばかりではなく、副作用は許容範囲だけれども効き目が十分でないという場合もあるからです。

もちろん他に既に治療薬がある状況下では、効き目が十分でない薬を服用するのは願い下げにしたいところでしょう。ただ、ある程度は効き目もあって、副作用も問題ないけれども、既に世に出ている薬と比較すればさほどでもなく、わざわざ追加で承認する意味がないと判断された場合も新薬として日の目を見ることがないケースもありますから、話はそう単純なものでもありません。

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