製薬会社が新薬を開発するに当たっては何段階にもわたる研究・開発プロセスをたどりますが、その最終段階に位置するものが治験です。

治験は国の承認を受けるのに必要なデータを集めるための臨床試験であり、被験者は一般から募集されます。いわば、新薬が世に出るための「出口」であると同時に、病院で処方されたり薬局・薬店で販売されるための「入口」でもあります。治験に参加する被験者は、製薬会社や治験の実施を受託した研究機関などを通じて募集されます。

募集に当たっての条件は、薬の種類や企業のニーズなどによってその都度異なります。まったくの健康体であることが求められる場合もあれば、特定の持病がある人のみが選ばれることもあります。もちろん、男性や女性、あるいは高齢者といった具合に特定のグループのみが罹患する疾病の治療薬を開発する時は、そのグループに属する人のみが選ばれます。募集に応じた人たちは、まず治験の内容や意義、スケジュールなどに関する説明を受けたうえ、健康診断を受診して条件に適合しているかどうかをチェックされます。

その結果次第では被験者に選ばれないこともありますし、また説明を聞いた時点で応募を自ら辞退することも可能です。最終的に選ばれた被験者は、指定された医療機関に入院または通院しながら投薬を続けます。実施期間は予想される薬の効果の表れ方などによって異なります。5日程度の入院で終わることもあれば、1週間に1回程度の通院を数か月にわたって続ける場合もあります。

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